1-4変速装置(ギヤ)について

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変速装置(ギヤ)について

一般的なお買い物自転車(ミニサイクル)に比べてシンプルなのがロードバイクの特徴だと述べてきましたが、じつは一カ所ロードバイクのほうがミニサイクルよりも複雑な部分があります。それは変速装置(ギヤ)です。

最新のロードバイクだと後輪部分で11段階、ペダルクランク部分で2段階、掛け合わせてなんと22段ものギヤの組み合わせが使えるようになっています。チェーンがかかる歯車が大小さまざまに用意されており、走りながら変速機でチェンをかけ替えることでギヤ比(ペダルクランクを1回転したときに車体がどれだけ進むか、別の見方をすると漕ぎの軽さ)を加減できるようにしてあります。このような機構を「外装式変速機」と呼んでいます。

 

左:外装変速機構(前側)、右:外装変速機構(後側)

ギヤの選択については別のところで述べますが、ギヤが選べるようになっていることの本質的理由は、

  1. 同じスピードで走るとしても、「ペダルクランクを少し早く回さねばならないが、ペダルを踏む一回当たりに必要な踏む力は少し小さくて済む」、あるいは逆に「ペダルを踏む一回当たりに必要な踏む力は少し大きくなってしまうが、ペダルクランクを少しゆっくり回せば済む」という“漕ぎの早さと軽さの組み合わせ”をギヤの調整で選ぶことができる。
  2. “漕ぎの早さと軽さの組み合わせ”の向き不向きには個人差がある。
  3. したがって、“漕ぎの早さと軽さの組み合わせ”を乗り手が自分で選べることで体力の消耗を防ぎ、よりラクに速く走ることができる。

というところにあります。「力走するときにはトップギヤ」ではないのです。

この変速装置のメリットは非常に大きく、そのため開発された当初は“競走上不適切な装備”とみなされて、一時期は有名なロードレース「ツール・ド・フランス」でも使用禁止だったことがあるということです。(あの過酷なツールを変速機なしで走るなんて!)

(続く)

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